WEB版すいせん [2017年11月号]

職能部研修会・認知症対策委員会共催研修会

平成29年5月21日 職能部研修会 老年期分野
介護療養型老人保健施設 さくら  林 裕一郎

平成29年5月21日に福井医療大学にて職能部研修会が開催されました。「地域包括ケアシステムの参入 OTの立場から」、「認知症の方に作業療法士ができること リーフレットの活用方法」と2部構成で行われました。

「地域包括ケアシステムの参入 OTの立場から」では、福井勝山総合病院の松田幸枝先生を講師としてお招きし、地域包括システムについて、地域ケアシステムの背景、今後の動向、総合事業とケア会議、OTの出来ること、OTに期待することなど、地域包括ケアシステムの中でOTがどのように役割を果たし、期待に応えていくかについてお話して頂きました。その中でもOTの出来ることの内容は興味深く、評価や予後予測、環境調整、自主活動に向けた支援など多くあるとの事でした。OTの活躍出来る場面は多く、そのような場面で適切な助言ができ存在感を発揮していかなければ地域包括ケアシステムの中で、OTが重宝され輝きを放つことができないと改めて感じました。

「認知症の方に作業療法士ができること リーフレットの活用方法」では、たけとう病院の中村こと美先生、坂本智子先生を講師としてお招きしお話して頂きました。平成29年度より新しい総合事業が各々の市町村に移行され、また高齢者や認知症になっても生きがいを持ち住み慣れた地域で暮らせる社会づくりに向け、リハ職の関与が期待されており、OTが世の中のニーズに応えられるようリーフレットを作成したとのことでした。地域支援事業の分類・サービス・対象・提供内容等全てが連動的に作られておりとても分かりやすいものでした。また、地域での取り組み活動の紹介などもされ、とても興味深い内容でした。今後、OTとして介護・認知症予防に貢献していけるようより一層がんばっていく必要があると感じました。

最後に、今回の研修を通し高齢者を支える医療・介護に関わる多くの職種の中で、OTとしての目線、支援ができ、その中で信頼を得ながら重宝されるようなOTになれるよう努力していこうと思いました。

職能部(老年期障害分野)・認知症対策委員会共催研修を企画・参加して

福井医療短期大学 リハビリテーション学科 作業療法学専攻
下川幸蔵

福井県作業療法士会職能部では、県士会の委員会等とコラボレーションしながら会員の皆様の自己研鑽ができる機会を作ること、分野ごとのトピックスを取り入れながら会員の皆様に有益で即実践可能な研修を企画・運営することを目的に活動しています。その一端として平成29年10月22日(日)に嶋田病院様の7階いちごホールにて、今年度第2回となる研修を開催いたしました。

広島県にある広島都市学園大学から谷川良博先生に講師を依頼しました。実は数年前にも当士会のために来福していただき、ご講演をしていただいています。その時の研修では谷川先生のユニークで、かつ理論的な実践を多く紹介していただき、私の記憶にも強く残っています。中村こと美委員長(たけとう病院)を中心とする認知症対策委員会の会議に同席させていただいた際、その精鋭チームで研修を企画したいという運びになり、一番初めに挙げられた講師候補の氏名が「谷川良博先生」でした。それ程以前の研修のインパクトが強く、国内外を問わず教育や研究、講演活動等でご活躍されているのだと思います。

さて、今回の研修では「認知症者の持てる力を活かした実践 ~ICFの視点を活かした作業療法~」と題しまして、ご講演いただきました。その内容では認知症の方の支援には作業療法士だけが関わるわけではなく、その実践を視える様にしなければならず、作業療法士自身もそれを念頭に置きながら行動を観察し、ICFに落とし込んでいく必要性を感じました。対象者が「どこまでできるのか」「どこならできるのか」「できる環境はどのようなものか」を整理しながら行動を分析することで、持てる力を活かす関わりができることを学びました。それを谷川先生の実践を通してその方法を具体的に教授いただいたので、若い方からベテランまでがその関わりに共感している様でした。また、認知症の方に関わる職業は数多くありますが、活動や参加に責任を持つ(または専門性のある)作業療法士はその技術で認知症の方の生活を支援するために、時に環境に働きかけることも重要で、そのためには、これまでのその実践を視える様にしながら積み重ね、「個人知」から「組織知」に転換していくことで、対象者にとって最大の利益をもたらすことを学びました。

講演の最後にはドラえもんの一節よりのび太と結婚する静香ちゃんに、父親がかけた一言を紹介して研修を終えました。それは「のび太くんを信じなさい。のび太くんを選んだ君の判断は正しかったと思うよ。あの青年は人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる人だ。それが一番人間にとって大事なことなんだからね。彼なら、間違いなく君を幸せにしてくれると僕は信じているよ」と。人の幸せを願い、人の不幸を悲しむことができる、個人個人に対し共感や傾聴そして寄り添うことの重要性を谷川先生が感じ、実践を続けている表れではないかと思います。私も若輩者ながらその先生に追いつこうと努力を惜しまず、進んでみようと思います。

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